日本アルプス 燕岳から常念岳 (2日目)
燕岳(2.763m)・大天井岳(2.922m)・常念岳(2.857m) |
2003.7.29 昨夜は消灯時間より早く寝袋に入り気持ちよい眠りに入っていた。ところが近くの蚕だなの登山者に掛かってきた携帯のベル音に続き、長々の話す声にすっかり目が覚めてしまった。さして重要でもない話を聞かされ、カーテンで仕切ったくらいの小さな部屋では多くの人たちが快眠を妨げられたであろう。どこにでも最低マナーも知らない輩がいるものだ・・・。おかげで、その後なかなか寝付かれない時を過ごすはめになってしまった。 屋根裏部屋の小窓から見る外はガスに覆われ視界は効かなかった。ヘッドランプを点け、時計を確認すると4時を少し回っていた。ご来光はとても無理とは思ったが、防寒を兼ねたレインウェアの上着だけ着て外にでた。別館に泊まっていた集団登山の学生たちも一緒に期待して待ったが残念ながら見ることはできなかった。 |
濃いガスの中を出発 |
注文してあった朝食弁当は山菜おこわと栗おこわのおにぎりだった。出発前に一つ食べ腹ごしらえしたが、美味しく味付けされていた。 時々小雨も混じる天候のなかだったが意を決して大天井岳(おてんしょうだけ)に向け歩き始めた。小屋前から高瀬側を通り、あまり上り下りのないハイマツ帯を進むが、所々穂高側を歩くようルートがつけられていた。やがて蛙に見えるといわれる蛙岩(げえろいわ)を過ぎ進むと大下りの頭に着いた。 |
穂高側が少し明るく |
蛙岩が見えてきた |
天候がよければここからの眺めも素晴らしいだろうに、次々と沸いてくる濃いガスで見えなかった。幸いにも雨は強くなく、吹き上がってくる風もあまり冷たくなかった。 |
大下りへ入る |
大下りの底に着くと高度が下がった分だけハイマツの背も高くなり、色とりどりの高山植物を目にするようになった。歩き始めて一時間と少し、リュックを下ろして小休止することにした。休憩中も近くにいろいろの花が咲いているので写真撮影で大忙しだった。 |
ホソバトリカブト |
ハクサンチドリ |
ミヤマコゴメグサ |
タカネヤハズハハコ |
大下りの底からは下った分だけ上り返しがある。細い道もあったり、手を使って登る急坂もあった。小さなピークを過ぎるとしばらく平坦な道を進むが、やがてコース唯一の鎖場のある切通しに着いた。 |
ピークの遥か先、これから行く大天井岳が |
太くしっかりした鎖がつけられているから安心だが足を掛ける岩を選びながら慎重に下った。女房はちょっと怖がり岩にくっつきすぎたので体を離し足場をよく見るように指示した。(鎖場の写真は拡大して見られます) |
大天荘へきつい登りが |
大天井岳 |
岩場を慎重に |
少し緊張の鎖場も無事通過、やがて槍ヶ岳への分岐を過ぎると大天井岳の左を巻くようにルートがつけられていた。ここからの登りが凡そ50分、きつく休み休み登った。やがて霧の中に大天荘(だいてんそう)が姿を現した。大天荘も多くの登山者で賑わっていた。時間は早かったが雨も降っていなかったので外のテーブルで昼食をとることにした。ガスストーブで湯を沸かしミニカップ麺と残りの栗おこわを食べた。食事後、リュックを置き、空身で山頂を目指した。頂上への登りは凡そ10分ほど、この常念山脈では最高峰となる大天井岳でも濃いガスに阻まれ真近に見えるであろう槍ヶ岳を望むことができなかった。 |
常念小屋が見え、ほっとする |
大天荘からは、なだらかに下っていくばかりの凡そ3時間ほどのルートだ。相変わらず展望のない道をひたすら歩いていくが中天井岳の横を通り、東天井岳への道標脇で小休止とした。ここからはカールの脇を巻くように下っていくがカール内はまだ厚く雪渓が残っていた。途中ゴロゴロとした岩場を越え、お花畑の中を歩き、横通岳を横巻いた辺りから止んでいた雨が再び降ってきた。レインウェアのパンツを急いで穿き、あと僅かと思われる常念小屋を目指した。 初日からご一緒だった関西から来たといわれる年配夫婦のご主人、膝が痛くなりサポートバンドをしながらの歩きとなった。長時間の歩きで気の毒と思ったがゆっくり下るよう励ました。やがてジグザクにしばらく下ったときガスが切れ、眼下に常念小屋が見てきた。小屋が見えホッとしたがそれから先の道のりも長かった。 |
2003年7月29日 撮影 |
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