北八ヶ岳連邦 蓼 科 山 登 山 (たてしなやま)標高2.530m
●蓼科牧場 ●七合目一の鳥居 ●将軍平 ●すずらんの湯 |
2003年9月2日 秋雨前線もひと休み、登ってみたい山一番候補に入っていた蓼科山に行ってきました。諏訪富士とも言われる蓼科山は伊那の西側、河岸段丘上部からも望むことができる格好いい山です。 小リュックへパッキング、早めに床に入っただけあり3時半のベル音でもすっきり目覚めることができた。厚い雲に覆われた夜明け前の空はいっそう暗く、顔に当たる風は秋風そのものの中での出発となった。伊那インターから高速に入り、喜多郎の澄み切ったCDサウンドを聞きながら諏訪ICを目指した。朝食をとるため諏訪湖SAに寄る頃、東の空も明るくなり、雲の切れ間が真っ赤に焼けてきた。 大門街道は7月、車山高原に訪れた時にも通った道だ。白樺湖から女神湖方面に向かっていくと蓼科牧場交差点に着いた。●印 この時間だから当然だが、右手なだらかな斜面に敷き設された白樺高原国際スキー場のゴンドラリフト、運行前で眠ったようにぶら下がっていた。途中、改良工事中の夢の平林道を登ること10分余り、蓼科山登山口七合目に着いた。●印 |
七合目登山口 |
熊笹道が続く |
駐車場は20台ほど停められる広さがあり、すでに5台停まっていた。近くには水洗トイレと東屋風の休憩所も整備されていた。先着していた神奈川ナンバーのご夫婦が出発前の準備をしているところだった。挨拶を交わし私たちも身支度を整え、備えられているポストに登山計画書を投函してから鳥居をくぐった。緩やかな登りのカラマツ林、周辺の木々が発する朝の爽やかな大気に包まれ心地よいスタートとなった。道の両側の熊笹は昨夜の雨か朝露か水滴を載せ重そうに垂れていた。 |
マツムシソウ |
ヤマハハコ |
ロープが張られ、苔に覆われた樹林帯を登っていくと、後発となった先ほどのご夫婦が追いついてきた。私たちとエンジンが違うのか軽快に追い越し、たちまち姿が小さくなっていった。 ジグザグをしばらく歩くと、やがて小川のように少し広い石屑いっぱいの道となった。登山口にも咲いていたが秋の花が目につくようになってきた。日当たりの良いところのオンタデが、濃いピンク色で遠くからでも目立った。少し登ると上空が開け、振り向くと樹林の遥か先に女神湖が光って見えた。歩き始めて凡そ1時間、天狗の露地という場所に着いた。 |
ゴマナ |
ユキザサ |
ひと休みのあと歩き始めたが傾斜も急になってきた。直登が続く登山道は石の崩れを防ぐ為、倒木丸太も利用して階段状に組まれていた。モミの木、コメツガ、シラビソが目立つようになってきた。きつい登りの分だけ一気に高度を稼げるので歩くのも張り合いであった。ほどなくガスで煙る蓼科山荘のある将軍平にでた。想像していたより意外に早く着けたと思った。 |
丸太の階段道 |
アキノキリンソウ |
時間のせいなのか山荘はひっそりとしていた。バイトの兄ちゃんがひとり、荷揚げの為なのか背板を背負って足早に下っていった。リュックを降ろし小休止のあと濃いガスに姿を隠したままの山頂に向けて歩き始めた。緩やかな傾斜は僅か、すぐに大きい石がゴロゴロと積み重なる急な道が伸びていた。ストックをリュックに括りつけ、手袋を嵌めて本腰になった。 濡れた石は滑りやすく慎重に足元を選びながら登った。手の入れようもない自然のままの岩道は、時として四肢をフル動員して乗り越えなければの道が続いた。若い青年たちのグループが下山してきたが、もう少しですよと激励してくれた。 |
岩道が続く |
ナナカマド |
タカネザクラ |
両手を使って |
高山帯に入ると、がらっと様相が変わり背の高い木がなくなった。ハイマツは低く張り付き、ウラジロナナカマドは赤く色づき始めて実が揺れていた。標識を境に左手に山腹を横巻くルートに変わった。ただ相変らず大石を乗り越える障害物競争のような道は続いた。ほどなくガスの先に蓼科山頂ヒュッテが見えてきた。山頂へは更に5分ほど、風が強い為、防寒に上着を一枚羽織ってから向かった。 |
山頂ヒュッテ |
蓼科山頂の奥宮 |
朝ご一緒だったご夫婦にお会いした。早いですねぇ〜と声掛けしたら、展望がまったくないから下山するとのことだった。山頂標識まではほんの僅か、ガスの切れ間ができて写真を撮ることができた。南へ少し降りたあたりの岩陰が風も当たらず暖かなので休憩することにした。時々、強い風にガスが飛ばされ一瞬の展望が開けるが、それも忽ち白く閉ざされてしまう。女神茶屋登山口からの登山者が上ってくるのが見えた。山頂も少しずつ人が増えてきた。 時間はあるので山頂を歩いてみることにした。平らで広い山頂だが、よくもこんなにいろいろのサイズの石を敷き詰めたなと思わせるほど石また石ばかりだった。中ほどに蓼科神社奥宮が祀られていた。お賽銭を上げお参りしたあと更に西の方角に行ってみた。一段高い場所に方位盤が設置されてあった。360°展望は叶わず、山の名前を読んでみては想像するしかなかった。眼下に白樺湖が見えるはずだとガスが切れるのをしばらく待った。残念ながら濃いガスが次々と湧き上がってくるばかりだった。 |
ガスが切れて下界が |
ゆっくり過ごした山頂だったが下山することにした。足場の悪い石の道は上り以上に気を使う、急ぐこともないので時間をかけて下った。地形状の影響か途中こちら側のガスが切れ下界の展望が開けてきた。将軍平にある蓼科山荘も小さく下に見ることができた。 蓼科山荘へ戻るとアイスクリームを注文、小休止させていただいた。朝会った若い兄ちゃんが15リットルの生ビールタンクを2本、ちょうど担ぎ上げてきた。重さ30s? 若いということは素晴らしいと思った。一瞬喉が疼いたが家に帰るまで我慢することにした。 将軍平からの下りもゆっくりしたものだった。女神湖の見える場所では腰を下ろし、のんびり湖を眺めながら菓子パンの昼食をとった。今の時間になって次々と登ってくる人たちがいる。5歳くらいの男の子を煽てたり賺したりしながら若いおじいちゃん、おばあちゃんも登ってきた。 高校生くらいの女の子グループ6人組が「こんにちわぁ」と元気に登ってきた。一応、運動靴は履いてるが、町で見かける透けるようなシャツに腰の丸見えパンツ、(おいおい、親爺はどこに目をやっとるか・・・)天候の急変はないと思うが無事を祈った。若いということは素晴らしい。 下山後は女神湖に回って蓼科山を眺めてみた。あれほどガスっていたのに今はくっきりと見える。天気予報の午前中晴れ、昼頃から曇り予報は見事に外れた。白樺湖「すずらんの湯」で汗を流し疲れを癒した後は、杖突峠を越え高遠経由で帰途についた。 今回の蓼科山、石ころだらけで歩きにくいことは確かであるが、登山口からの標高差630m余りは手頃で、展望さえ恵まれれば再び登ってみたい山だと感じた。 |
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2003年9月2日 撮影 |
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