南アルプス
仙 丈 ヶ 岳

馬の背 うらじろななかまど
馬の背稜線で うらじろななかまど
2000年7月31日 撮影



歩き始めて凡そ3時間、馬の背稜線と小仙丈コース五合目の分岐へ着いた。沢筋を離れて右手へ少し上がると馬の背ヒュッテ小屋に着いた。小休止の後、ひと登りすると馬の背との鞍部だ。平坦な稜線を少し北へ進むと多彩な高山植物が咲いていた。しばらく散策するもガスが出てきたので鞍部に戻り、新設の仙丈小屋を目指すことにした。あと1時間ほどの頑張りである。間近かになった仙丈ケ岳は濃いガスで見え隠れしていた。
小さなピークを超え可憐なお花畑の中を上がって行くと仙丈小屋が見えてきた。疲れてきた身体には勇気づけられる一瞬である。写真を何枚も撮影しながらだったので、仙丈小屋へは午後1時15分にもなっていた。



はくさんふうろ
はくさんふうろ
しなのきんばい
しなのきんばい
ごぜんたちばな
ごぜんたちばな
みやまくろゆり
みやまくろゆり



1999年11月に完成した仙丈小屋(定員80名)の本格供用は今年の7月からだそうです。夏山シーズンは管理人が常駐しているが、冬期間は無人となり避難小屋として開放されるそうだ。環境に配慮して改築された小屋は太陽光と風力を使って発電しており、トイレも水洗であった。予約した時には非常食があるだけとのことだったが、レトルト食品のメニューがいろいろ用意されていた。

受付を済ませて冷えた缶ビールをいただいた。350ml、1本600円だったが山の上ではヘリコプターの運賃込みだから妥当かな?  ぐいっと一杯、今までの疲れが吹っ飛んじゃった。
ちょっと遅い昼食はコンビニで買ったおにぎりとインスタントラーメン。小型携帯ガスストーブだが5分ほどでお湯も沸き、身体を目いっぱい動かしたあとだったのでなんとも美味かったこと。




仙丈小屋でくつろぐ

発電風車と馬の背稜線



幸せな気分で食事が済んだころから外は横殴りの雨と山頂から吹き降ろす強風で風車が勢い良く回りだしていた。天候が不安定になる午後は遅くも2時前には山小屋に入れとのことだが本当だなと思った。窓の外を見ると濃いガスでなんにも見えなくなっていた。

時間の経過と共に唸りを上げて吹き抜ける強風と叩きつける雨の音にちょっと怖くなってきた。同室の皆さんは早めの夕食をとって床につく準備がはじまった。我が家の夕食は牛丼と自家製のミニトマトと胡瓜だ。味噌をつけての胡瓜の丸かじりがなんとも美味しかった。
消灯は7時半とのこと。マットレス一枚に二人ですから大の字になって寝るわけにはいかない。山小屋の場合、混雑した時は畳一畳に3人が互い違いで寝ることもあるそうだから、今夜はまだ良い方だったですね。睡眠薬代りの日本酒が効いたのか一眠りすることができたが、相変わらずの風の音と発電風車の回る音で目が覚めてしまった。時計を見るとまだ12時前だったが、あとは眠られぬまま時の過ぎるのをじっと待つだけである。4時を少し回ったころでしょうか外が明るくなってきたが御来光はとても無理、布団の中でじっとしていた。



2000年7月31日 撮影



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