(いけやま池 山 登 山



池山避難小屋

二人は音のする方を見ながら五六歩後ずさりした。女房は顔面蒼白である。
例の音は5秒ほど無音の後、あの音なのです。何かの唸り声にも聞こえるが 無音の後、あの音なのです。

少し時間が経過し恐る恐る縮んでいた首を伸ばし、よくよく観察したら熊でも怪獣でもない丸太をくり貫いた水場の音だったのです。●印 大きなため息をついた後、最後の登りを登りきりました。どこからか引水してきているのでしょうが不定期に空気が入るのか、水が途切れたり噴き出したりの繰り返しなのです。音の正体がわかってホッとするとともに、早速、美味しい水で喉を潤し、冷や汗も洗い流したのでした。

小休止のあと、木々の先に池山避難小屋 ●印 が確認できたので山頂に行ってくることにしました。12時15分を指しているのにです。
蕾のヤナギランの中を通って少し上ると右手にまわり、ドウダンツツジを右に見ながら更に進むと道はどんどん下って行くのです。山頂を目指しているのに随分下るのです。大丈夫かなとちょっと不安になってきました。標識はこちらを指していましたが、違った道を来てしまったのかと心配になり戻ることにしました。持参の地図を確認するも20年前の地図ですから小屋も以前の小屋の位置で詳細がわからないのです。

少し冷静になれば良いものの、もっと先なのかなと、こんどは空木岳方面に歩き始めたのです。まわりは深山に入っていく気配が濃くなってきます。女房は牛歩ほども進まず、その場で足踏みしてると思うほど疲労困ぱい状態です。この道も違うなと感じ戻ることにしました。
すぐ先に見えている真新しい池山避難小屋に行くことにしました。 ●印 長い距離ではないものの行ったり来たりと30分ほど歩いてしまったのです。お腹も空き、焦る気持ちもあってなんとも危ない行動でした。小屋には若者二人が休んでいました。小屋周辺への作業に来たのだそうでした。

遅い昼食となってしまいましたがお腹ができると元気が出てきました。外は激しい雨となってきたので雨具をつけ、小屋外にある散策マップでコースを確認しました。当初入っていったコースで間違いなかったことがわかり山頂経由で下山することにしました。山頂に着く頃には雨も上がって薄日も差す変化の激しい天気です。山頂からの展望は北御所渓谷の発電所と烏帽子山を見ることができました。高い山は残念ながら厚い雲に被われていました。



ヤナギランの蕾
ヤナギランの蕾
丸太の水場
丸太の水場
池山山頂にて
池山山頂にて
コアジサイ
コアジサイ

2002年7月2日 撮影



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