山梨県・神奈川県
鉄砲木ノ頭(明神山)
(てっぽうぎのあたま)標高1.291m

自宅発3:15→山中湖パノラマ台着5:50・発7:20→鉄砲木ノ頭頂上8:00・頂上発8:50→三国峠→三国山9:50・三国山発10.10→鉄砲木ノ頭11.00→切通峠12:20→高指山13:25→分岐着14:30→駐車場15:10→石割の湯15:40・石割の湯発17:00→自宅着19:30

三国山(1.320m)〜高指山(1.174m)
地図はイメージです



2003年3月10日
快晴が続く太平洋側の様子に居ても立っても居られず、富士山撮影のチャンスと初めて遠出の山行きとなった。
富士の見える山ベストコース(山と渓谷社発行)を参考に、富士山を目の前にし湖を眼下に周回するコースを選んだ。鉄砲木ノ頭(明神山)も絶景富士のビューポイントとして人気があるようだ。

早朝3時起床予定が、ちょっと興奮し2時半には目が覚めてしまった。前夜、床に就いたのが遅く睡眠時間が短いのが気がかりである。伊那インターから中央高速に入り、山中湖を目指した。途中、高速道から見える諏訪と甲府の夜景が見事だった。眠気防止に聴くポール・モーリアのCDサウンドとスタットレスタイヤの音がミックスし賑やかな走行である。順調にきたので一宮御坂インターで降り、久しぶりに御坂峠を越えることにした。
気温は−6°c 上空は満点の星がきらめき素晴らしい天気も保障されたようだ。

国道138号線、河口湖を過ぎるころ、どでかい富士山が黒く浮かびあがってきた。出てきてよかったなと思った。コンビニに寄らずに直行すれば、どうやら日の出の時間に間に合いそうである。
やがて10人ほどのカメラマンがスタンバイするパノラマ台に着いた



紅富士 山中湖パノラマ台にて
日の出とともにピンクに染まる



パノラマ台では駐車場とトイレ、ベンチなどがあり慌しく身支度をし車からでた。思い思いの場所にカメラをセットしマニアがズラリと日の出を待っている。みなさん大判、中判カメラのオンパレードである。午前6時頃、山頂がピンクに染まり始めた。少しずつ下方に美しい色が下りてくる。こんな綺麗な富士を見たのは初めてである。女房もじっと見つめている。画角を変え忙しくシャッターを押し続けた。激寒のため軍手では指の感覚が麻痺してきた。二重の冬用手袋に変えた。あまりの寒さにフル充電してきたバッテリーの能力も落ちてしまった。手早く交換したが短い時間の勝負は終わった。

湖畔のコンビニ にいったん戻り、朝食と行動食を調達してきた。パノラマ台に戻るとさらに大勢のカメラマンに増えていた。しかし鉄砲木ノ頭山頂を目指す人はいないようである。
登山靴に履き替え、駐車場脇からの登山道に入った。ほぼ直登につけられたコースは20cmほどの雪で以前に登った人のトレース跡は凍りついていた。足跡を避け慎重に歩くが、適度に締まった雪道は落ち込まずアイゼン無しでも登ることができた。比較的なだらかな斜面は右手に富士山、振り返ると山中湖を望み、時々立ち止まっては撮影し、のんびりとした登りだ。ただ、山頂に近づくにつれ風も強くなり防寒着のフードを締めなおした。




鉄砲木ノ頭を目指して

山中諏訪神社奥宮



なだらかな雪原の鉄砲木ノ頭山頂に着いた。朝日を浴びた雄大な富士山が目の前に、眼下には別荘地帯が広がり、かすかに波立たせた山中湖が光っている。なんと絶景なのだろう。青空を背景に日本一の山が圧倒的な迫力で輝いている。長く伸びた裾野の先には遥か南アルプスの山並みが連なっていた。見慣れている方角からと違った風景である。三国峠から登ってこられたのか年配のカメラマンが一人、リュックいっぱいの機材を使って撮影に没頭していた。

山頂の中央には山中諏訪神社奥宮が祀られておりお参りをさせていただいた。ひとしきり撮影に集中していた時は感じなかったが、じっとしていると寒くてたまらない。南の方角にある三国山へ行ってくることにした。南面の登山道は日当たりが良い為、雪の量も少なく風も当たらないから暖かである。いったん降りた三国峠は 平野からパノラマ台を通り、神奈川県へ通じる県境となっていた。立て看板では積雪の為、通行止めとなっていたがゲートも開き、何台かの車も通っていった。




三国峠にて

三国山頂から望む



三国山へは下った分だけ登り返す感じである。こちらのコースは雪も深く傾斜もきつい。一歩一歩慎重に登った。三国山山頂(1.320m)はブナなどに囲まれ見通しはあまり良くない。木々の間から頭だけ富士山が見えた。南面が僅かに開け遠くに愛鷹山を望むことができた。山頂は静岡県との境でもあった。小休止の後、鉄砲木ノ頭へ戻ることにした。下山は安全の為、六本爪の軽アイゼンを着けた。単身の男性が入れ替わりのように登ってきた。



鉄砲木ノ頭から歩き始めてまもなく、右手の低雑木が切れたところから展望が開けた。山腹を巻くように三国峠からの県道が伸び、さらに遠く箱根の山々が広がっていた。左手に目をやると少し霞んではいたが相模湾も見通すことができた。
鉄砲木ノ頭(てっぽうぎのあたま)から切通峠、高指山(たかざすやま)への3.2kmは、明るく樹林帯を下っていく尾根道である。風も当たらず暖かな日差しと静かな稜線歩きは大変気持ちがいい。

お腹がすいたので陽だまりでお昼とした。ガスストーブも持っていたが時間が押していたのであまりゆっくりできない。コンビニで購入した「いなり寿司」と持参のゆで卵で済ませた。
小ピークと熊笹の細い道を過ぎ少し退屈しだした頃、切通峠に着いた。●

切通峠は小さな山道の交差で左手に下れば最短で麓の平野地区に下ることができる。標識によると高指山へは30分とあった。自分たちの足では1時間近くかかると予想されたので一瞬迷ったが天候も安定してたので予定通り行くことにした。雪もほとんどなくなったのでアイゼンを外し出発した。途中、二ヶ所目の分岐には大きな案内板とベンチがあった。帰りはここまで戻るのでリュックをデポし最後の標高差70m程は空身で登った。

樹林帯の尾根道





高指山への途中で



高指山への登りはカヤト越しに富士を望むことができる。手前に山中湖を配し絵になる展望だ。さすがにこの時間になると雲も出てきて中腹を隠し始めた。高指山(1.174m)で記念撮影のあと分岐まで戻り、雑木の散策コースを下った。さすが長距離を歩いてきた為、足も疲れてきた。県道との分岐に女房だけを残し、空身になって駐車場までの2kmを車を取りに歩いた。延べ11kmを歩いた計算になる。パノラマ台ではこの時間も観光バスで乗りつけた団体さんが盛んにシャッターを切っていた。

帰りがけ山中湖村営の日帰り温泉「石割の湯」に寄り、汗を流し疲れを癒した。満足の山行きだったが、次はどの山に登ろうかと話し合いながら東富士五湖道路、中央自動車道を利用し、真っ赤な夕焼け空を見ながら家路についた。




高指山頂にて

石割の湯



鉄砲木ノ頭からの富士山


2003年3月10日 撮影

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