北アルプス
蝶 ヶ 岳 登 山
(ちょうがたけ 2.677 m)
2009年9月7日〜8日(1日目)
自宅発3:00→中央高速伊那IC→長野道豊科IC→烏川林道→4:40三股駐車場5:00→力水5:50→7:20まめうち平(朝食)7:45→標高2.350m 9:40→大滝山分岐11:27→11:45蝶ヶ岳ヒュッテ(泊)

駐車場 三股 まめうち平 大滝山分岐 蝶槍
地図はイメージです





槍・穂高連峰の大パノラマ



北アルプス蝶ヶ岳は槍ヶ岳や穂高連峰の展望台との評判から、いつの日か登りたいと思っていた憧れの山。でも鈍足の我が隊が、なかなか実現に踏み切れなかった大きな理由が、登山口駐車場から1400m近くある標高差の不安。幸い好天予報もでて、3週間前に登った北穂高岳の疲れも取れ、むしろ体が山歩きモードになってる今は絶好のチャンスと感じ、ゆったり行って来ようと計画を立てた。

2009年9月7日
カーナビに誘導され三股の広い駐車場に着いたのは4時40分。ヘッドランプこそ必要なかったものの、日の出前のまだ薄暗い5時、一番に出発。熊注意の看板に慌ててカメラバックの熊鈴を探すも見つからず、止む無く非常用の呼子を時々吹きながら進む。この呼子、強く吹きすぎて救援呼子と間違えられてはいけないと思い弱く吹くが、これが鳥の鳴き声に聞こえるらしく女房には笑われた。




登山口にある指導所

本沢に架かる吊橋

力水を過ぎ丸太梯子





常念岳と前常念




軽快な登山道

ゴゼンタチバナ



車止め鉄パイプ脇を通り、未舗装の林道を20分ほど歩くと行き止まりとなり、小さな小屋の登山指導所。登山計画書をポストに入れ、登山道に入り、ひと歩きすると蝶ヶ岳と常念岳の分岐が。左手へ大きな水音を聞きながらしばらく歩くが、この道は増水時には川になってしまうのか石がゴロゴロでていて歩きにくい。やがて本沢に架かる吊り橋を渡る。

揺れる吊り橋から10分強で「力水」という水場。きれいな水が出ていたが水は登山道まで流れでているので足元を気にしながら通過。やがて急な丸太梯子で小尾根に取りつくとカラマツなどの植林帯となった。この辺りからジグザグな急登もあるが足下の道は歩きやすい道が続く。そして所々で樹間から前常念、常念と続く稜線が、くっきり見えて綺麗だった。




ツルリンドウ

まめうち平

トリカブト

オオヒョウタンボク



道が緩やかになり周りの木々がシラビソなど針葉樹が多くなってきたら「まめうち平」だった。倒木がベンチのようになってて気持ち良いところ。ここではコンビニで買ってきたサンドイッチの朝食をとりながら大休止。また、ここまで来ると後発の登山者が次々と来て追い越していく、それに山頂を6時ころでたという人たちとも頻繁に会うようになった。

「まめうち平」からは標高差100mくらい緩やかな登りが続き楽しい歩きとなります。でも旧ベンチ、最終ベンチと続く道は不規則で大きな石が積み重なるような急登があって苦しい登りだ。やがて長く展望のなかった登りも周りの木々が低くなり、前方の青空も広くなってきてゴールが間もなくを感じてきます。そして大滝山の分岐標識を境に森林限界となった。





大滝山分岐から上は森林限界



はやる気持ちを抑えながら最後の登りを頑張ると前方に槍の頭がちょこんと見えてきた。しかも一歩一歩登るごとに穂高の山々の連なりが、どんどん見えてきたから、もう嬉しくて嬉しくて、やったあという気持ちがこみ上げてきた。一ヶ月ほど前に登ったばかりの山歩きの大先輩、ミセスハイジさんが、ぜひ登ってほしいとの、お墨付きが分かった瞬間でした。




おおぅ、見えてきた!

蝶ヶ岳ヒュッテ





眼の前に広がるパノラマ大展望



特等席にザックを下ろし素晴らしい展望に、凄いっ、見事だとか表現力の乏しい言葉を発しては、圧倒的な迫力に感動の二人。行ったり来たりと場所を移動しても大して変わらない眺望だけど、なにしろ嬉しいので行ったり来たりして写真をバシャパシャ。鈍足隊の私たちを次々と追い越して行った先着者が、やっとこ登ってきたねって温かな目で見てくれてます。興奮の気持ちが少し穏やかになったところで指標のある長堀の頭へ。

最高点からも眺望できる山々の同定に忙しい。左手遠くに木曽御嶽山、その手前に乗鞍岳、さらに露沢岳がどっしり大きい。明神岳から前穂、奥穂と続く穂高の峰々が立派過ぎるので、挟まれた焼岳が小さく控え目に見えてしまうのは仕方ない。そして登ったばかりの北穂高岳は涸沢から南稜、山頂へと続くルートが見える。さらに昨年歩いた槍から南岳ルートも鮮明に見えるので改めて来てよかったなと思った。




絶景を見ながら

関西風ダシのうどん





蝶槍を目指して




槍ヶ岳ズームアップ

紅葉が始まる

ウラジオタデ





蝶槍と常念岳



宿泊手続きを済ませ、昼食に「うどん」を注文。これが美味しくてびっくり、関西風ダシ汁は絶妙の味でした。昼食後、お茶だけ持って蝶槍まで行ってくることにした。展望指示盤のある「冥想の丘」を通り、広々とした稜線を常念や槍ケ岳を見ながら進みます。緩やかに下り上りのルートですが、風の通り道となるコルでは確実に季節は変わり、オンタデやウラシマツツジが色づき始めていました。




5:20からの夕食

はいまつの部屋



夕食後、瞑想の丘まで行き日没後の残照を期待し待つも残念ながら美しく焼けなかった。割り当てられた寝室は一人一畳でゆったり。賑やかな話し声も聞こえていたが、19時を回ると辺りは静かに。いつも半分に割ってた睡眠導入剤、今回は処方通り一錠づつ飲んで床に入った。



2009年9月7日・8日



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